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ペットの健康管理HEADLINE

虫にご用心

一口に虫と言っても、お腹の中に住む内部寄生虫、皮膚や体表に住む外部寄生虫、あるいは刺蛮吸血する毒虫など、
小さなものから大きなものまで各種さまざまであります。
代表的なものとしては
  1. 消化管内寄生虫…線虫類、条虫類(サナダムシ)
  2. 皮膚内に棲む寄生虫…毛胞虫(アラカス)、疥癬(カイセン)
  3. 外部寄生虫…ノミ、ダニ、シラミ、ツツガムシ
  4. その他…蜂、毒蛾(毛虫)、蚊、ムカデ、ヒルなど
  5. 血液や内臓寄生虫…犬フィラリア、肝蛭(かんてつ)
どの虫も動物にはいてほしくないものばかりです。こうした寄生虫は体の内外で健康を損ないます。


  1、消化管内寄生虫 
線虫類(回虫・鉤虫・鞭虫)・条虫類(サナダムシ)は消化管内寄生虫と呼ばれます。
これらは胃や小腸・大腸に住んでいて、胃腸障害が出ます。
回虫は胎児期に胎盤を経由したり母乳から子犬に侵入します。子犬の内臓で迷走することもあります。
条虫には蛙やトカゲなどの両生類・爬虫類から感染するマンソン裂頭条虫と、ノミが仲立ちとなる瓜実条虫とがあります。
治療には内服による駆虫剤投与が有効です。
寄生虫の影響で嘔吐や下痢がひどい場合にはまず制吐剤や止瀉剤・栄養補給等が必要となります

  2、皮膚内に棲む寄生虫
毛胞虫(アラカス、デモデックス)・疥癬(穿孔カイセン)及び耳疥癬(耳ヒゼンダニ)は皮膚内や耳道内に寄生する微小なダニの一種です。
一般に痒みが激しく皮膚炎がひどく起こります。
疥癬は同居する動物やヒトにも感染します。
毛胞虫(アカラス・デモデックス)は同居の動物やヒトには感染しません。
治療法は薬用シャンプーと殺ダニ効果のある薬剤の内服や注射です。
治療には一ヶ月以上時間がかかる場合が多くあります。

 3、外部寄生虫
ノミ・ダニ・シラミなどは外部寄生虫と呼ばれています。
刺蛮(皮膚を刺す事)による吸血や唾液の侵入によって、ノミやダニのたんぱく質が原因となる皮膚アレルギー症状が起こります。
外部寄生虫には現在大変安全で効果的なお薬ができています。
スポットオン(点下型)タイプや内服タイプのものがあります。
薬用シャンプーは皮膚炎には効果的ですが、殺虫剤の入ったシャンプーについては副作用がありお勧めできません。
ダニの頭部は吸血時には皮膚に食い込んでいますから、無理につまみ取ったりしてはなりません
無理に虫をつまむと、ダニの頭部が皮膚の中に残り激しい皮膚炎がおこります。
皮膚炎に対する治療と併せて効果的なノミ・ダニの駆除をしてさらに予防の薬を使用します。

もし飼っている動物に虫を見つけたら、皮膚に固着した物(ダニが多い)はそのままにしてください。
地面に落ちている物は袋に入れる等して病院までお持ちください(もちろん動物も一緒にお連れ下さい)。
当院では寄生虫の有無やヒトへの影響も含めてお調べして、適切な処置をいたします。



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