夏が終わって涼しくなったら、気をつけることがいくつかあります。
犬や猫では呼吸器感染症がしばしば見受けられます。特に犬たちでは咳が中心の症状が出ます。
また猫たちではくしゃみや咳以外に、目ヤニと鼻水、更には口内炎や舌炎がよく見られます。

呼吸器感染症というと、どこか寒い冬に入ってからの病気と思われがちです。
しかし体力の落ちた老齢動物や幼い動物たち、室内飼育のような環境の変化に順応しにくい動物たちには、呼吸器感染症はよく見られます。

動物の呼吸器感染をご存知ない方は、初め「咳やくしゃみ」をする犬や猫たちを見て「動物も風邪を引くんですね」と軽視される方もあります。
しかし何日も咳き込んだり食欲がなくなったりして、あわてて来院されることになります。
また、咳のあまりのひどさに「家族が夜眠れない」と訴えておみえになる方もあります。

犬の咳の原因には呼吸器感染症以外にも、フィラリア症やアレルギー性喘息症などいくつかの病気があります。

猫のくしゃみや咳の原因もまた、呼吸器感染症だけが原因でないことがあります。
歯牙疾患や後天性免疫不全症（猫のエイズ症）・猫白血病ウィルス症を基礎疾患として持っている猫は、病気が更に複雑になっている場合が多くあります。

詳しいことについては、受診して診断・治療を受けてください。
大切な動物たちの病気を重症化させないためにも、早めの受診をお勧めします。