3月号
あけましておめでとうございます

暖かくなりました。陽気も緩んで、春らしい毎日です。

すでに皆さん良くご存じとは思いますが、「春の狂犬病ワクチン・フィラリア検査と予防」の季節です。一概に予防と言いますが、それぞれどのようなものなのか、またこの時期に一緒になさっておくと宜しい事柄についても、詳しくご説明致しましょう。主に次の様なものが有ります。

1)「狂犬病予防ワクチン」

2)「犬フィラリア症血液検査と予防」

3)「高齢犬・猫の検診(身体一般検査・血液生化学検査)」

4)「猫フィラリア症血液検査と予防」

5)ノミ・ダニ・寄生虫予防・駆除

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1)「狂犬病予防ワクチン」

狂犬病という言葉をご存じ無い方は殆んどいないと思います。「恐水病」とも呼ばれ、昭和の中期までは日本でも発生した、神経を侵すほぼ「致死的な」極めて危険な感染症です。一頃「日本に狂犬病は無いのだから、もう予防注射はしなくても良いんじゃないか?」と言った議論がされたことも有ります。しかし昨年には鳥インフルエンザの発生がありました。また航空機・船舶による国際交流・物流の発展はめざましいかぎりです。如何に簡単に近隣諸国から危険な病気が入って来るのか、皆さん良くご存じと思います。幸い我が国の狂犬病予防体制は良く整っており現在も維持されています。社会生活での「健康と安全」のためにも、必ず予防接種を受けて下さい。

 

2)「犬フィラリア症血液検査と予防」

最近、重症のフィラリア症の犬を診る事も随分少なくなりました。これも皆さんの、犬フィラリア症に対する予防意識向上が有っての事と思います。とても素晴らしい事です。しかし犬フィラリア症は無くなった訳では有りません。むしろ、温暖化現象により、蚊の飛翔吸血する期間は長くなりました。4月、気温15度をこえた時から、11月〜12月の初冬まで予防が必要な時代になりました。そして犬のフィラリア症予防薬を飲み始める前には、必ず血液検査をお受けください。前年の予防薬の飲み忘れや、幼犬だった為に初年度予防が出来なかった場合は特に慎重な検査が必要です。「血液検査」と聞くと動物が暴れたりしないかと心配される方もあると思います。当院の看護士は動物の扱いに習熟しておりますので、「保定」は無理に押さえつけないで看護士に是非ともお任せ頂きたいと思います。 


3)「高齢犬・猫たちの検診について(身体一般検査・血液生化学検査)」

動物たちは私たち人間に較べて、一般に寿命も短く、言葉を話す事も出来ません。長く生きられる犬達や猫さんでも、20年前後が限界と思います。8〜10歳(大型犬は7歳位)に成った頃から『お年寄り』の仲間入りをします。東洋医学では、「未病」と呼んで、「病気未だ至らざる内に治して行く。」のが『上医』の要諦とされます。これにならえば、小さな変化や見えない内科疾患を身体一般検査や血液生化学検査をして症状の現れる前に治療していくのが良いと言えます。 

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<完全血球計算・血液生科学検査とは、>

ヒトの病院で血液検査をお受けになった方なら「白血球数が多く、血小板数が少ないです。」とか、「血糖値は良くなりましたが、まだ肝臓の数値が高いですね。」「現在、腎臓機能の障害が心配されます。」などと、お聞きになった事が有ると思います。この検査は血液を分析する機械により、血液中に含まれる成分から病気に関わる異常を、数値に表すものです。

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4)「猫フィラリア症血液検査と予防」

猫フィラリア症が有る事は一般には余り知られていません。症状は犬とは違い間歇的な嘔吐(吐き気)や突然の呼吸困難、そして突然死です。およそ5%の猫が感染するといったデータがあります。この猫で5%感染(野外犬での予防しない場合90%以上)を高率と見るかどうかは心配なさる飼い主さんによると思います。猫さんも血液検査の後、フィラリア予防薬を飲みます。投薬期間は犬と同じ4月から11〜12月です。

5)ノミ・ダニ・寄生虫予防・駆除

気温の上昇に伴って、ノミやダニが発生します。一般には気温15ー20度で発生すると言われますが、真夏よりも初夏や、残暑の頃のほうが来院が多く診られます。現在では大変に安全で効果的なノミの予防・駆除点下剤があります。市販品の中には効果が不安定なものもあるので私たちにご相談下さった方がよろしいかと思います。

こうして見て来ますと、この時期にはたくさんの予防処置が有り、全て一度に行なうのが困難な場合もあります。相談の上で優先順位をお付け致しますので安心して御来院下さい。

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